示談
示談とは?
示談とは、裁判を行わずに、交通事故の当事者間(加害者側と被害者側)で話し合い、民事上の解決を図ることです。
損害賠償責任の範囲や、金額なども、この話し合いで決められます。
示談金とは?
示談金とは、交通事故の加害者から被害者に支払われるお金のことです。
示談金は通常、交通事故の被害者が受けた物理的な損害である「賠償」だけでなく、謝罪や精神的損害も算定した「慰謝料」も加えた金額となります。
被害者が大きな傷を負った場合は、高額な示談金となるケースも多くなります。
示談交渉とは?
示談交渉とは、示談を行うために当事者同士で話し合うことです。
交通事故事件は、9割以上が示談によって解決されます。
車同士の場合は、お互いの保険会社同士が出てきて解決する場合もあります。
加害者側から示談を早めにしてもらえるよう、持ちかけられることが多くなりますが、これにはいくつかの理由があり、注意が必要です。
1.加害者は、刑事責任を負う可能性がある
加害者は、交通事故を起こし、相手に傷を負わせた場合、刑事責任を問われる可能性があります。
事前に示談を済ませておくと、刑事責任を問われるときも心証がよくなり、軽減される場合が多いため、示談を持ちかけてきます。
2.示談金が上がることへの懸念
示談金を低く見積もっている場合が多くあります。その場合、被害者が誰か専門家に相談したり、適切な診察や認定を受けたりして、示談金額が上がる前に示談交渉を終わらせようとします。
被害者は、自分の正当な権利を確保するためにも、早めに対策をしておきましょう。
例えば、いくつか注意すべきケースを紹介します。
・後遺障害認定が遅れると、示談交渉で不利となるケースがあります。
・治療中の場合は、示談交渉が終了すると、治療費をすべて払ってもらえない可能性があるため、示談を行うタイミングにも配慮が必要です。
・傷害事件の交通事故で、示談金に含まれる「賠償=損害賠償」としては、治療費・入院費・休業損害・逸失利益・慰謝料などがあります。逸失利益とは、例えば後遺障害を負った場合に、以前よりも仕事の生産性が落ちて失う利益のことです。どこまでが示談金に含まれる範囲なのか押さえておきましょう。
これらのように、交通事故の示談では、いくつか注意すべきポイントがあります。
示談は、ほとんどの交通事故で行われる解決方法です。
交通事故に遭ったときは、よく調べてから紛争解決にあたってください。