後遺症とは
後遺症(こういしょう)とは、交通事故によって起きたケガの傷や症状が治ったあとも、機能障害や傷痕が残ってしまうことを指します。
例えば、右膝を挫傷し、治療を行った後も、長時間立っているときに膝が痛くなる、といった症状があります。
後遺障害とは
後遺障害とは、交通事故によって起きたケガや傷害が治ったあとも、身体に残っている障害のことを指します。
自動車損害賠償保障法施行令の第2条第2項に「後遺障害」が規定されており、こちらの法律によって認められた症状が「後遺障害」となります。
後遺症と後遺障害の違い
後遺症は、医学的に認められた症状のことで、後遺障害は、「自動車損害賠償保障法施行令」の規定で認められた症状のことです。
つまり、後遺症のほうが広い範囲を指しています。
むちうち症状(外傷性頚部症候群、頚椎捻挫など)
後遺症の1つにむちうち症状があります。
むちうち症状とは俗語で、医学的には、「外傷性頚部症候群」や「頚椎捻挫」と言われます。
交通事故によって起こる場合が非常に多いため、むちうち症状は交通事故と一緒にイメージされることも多くあります。
むちうち症状は見た目やレントゲンだけでは簡単に分かりません。
そのため、むちうち症状のフリをしているのではないか、大げさにアピールしているのではないか、と疑われることすらあります。
また、症状は顔や手足のしびれ、視力低下などが、事故直後ではなく、事故から数日経って現れることもありますので、注意が必要です。
事故後、1ヶ月くらいで治る場合はいいのですが、長期化する場合は、後遺障害認定を受ける用意をしておきましょう。
最近は、医学の発達により、MRIやCTなどの精密検査で特定できるケースも多くなっています。
後遺障害で認定を受ける必要性と方法
むちうち症状などの後遺障害を理由として、加害者側に賠償金の増額や請求をする場合は、後遺障害の認定を受けておかないと適切な補償を受けることができません。
後遺障害の認定には、通院・リハビリを受け、診察を受けることも必要になってきます。
経過観察も大切な後遺障害の等級認定を受けるためには、大切なことです。
交通事故で後遺症の疑いがある場合は、相手側と示談を行う前に、早めにご相談ください。